自転車の青切符・反則金、高齢者も対象、「自分には関係ない」は大きな誤解

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2026年4月1日から、自転車の交通違反に「青切符(交通反則通告制度)」が導入されました。信号無視や一時不停止など113種類の違反行為に対して、反則金が課されるようになった大きな制度改正です。
ところが、「どうせ高齢者は対象外でしょ」「関係ない話だ」と思っている方が少なくないようです。この認識は、残念ながら誤りです。
青切符の対象は「16歳以上」、つまり高齢者も全員対象です
今回導入された青切符制度は、16歳以上のすべての自転車利用者が対象となります。対象の上限年齢はありません。70歳でも80歳でも90歳でも、自転車に乗って交通違反をすれば、反則金を求められます。
対象外となるのは15歳以下の未成年のみです。運転免許証の有無も関係なく、免許を持っていない方であっても、違反をすれば警察官から青切符と納付書が交付されます。
今回の改正道路交通法(自転車ルール)では、100項目以上の変更がありましたが、違反行為と反則金の額は次のとおりです。
| 違反行為 | 反則金 |
|---|---|
| 信号無視 | 6,000円 |
| 一時不停止(止まれ標識の無視) | 5,000円 |
| 通行区分違反(右側逆走など) | 3,000円 |
| 並走(2台横並び走行) | 3,000円 |
| 携帯電話使用(ながらスマホ) | 12,000円 |
| 危険な歩道走行(徐行せず歩行者を妨害) | 6,000円 |
| 無灯火(夜間) | 5,000円 |
「歩道を走っていいのに、なぜ罰金を取られるのか」という誤解
70歳以上の高齢者に対しては、一定の「優遇措置」があります。13歳未満の子どもや身体に障害がある方と同様に、70歳以上の場合は例外的に歩道を走ることが認められています。
この規定があるため、「高齢者は自転車のルールが免除される」と勘違いされる場合があります。しかし、歩道を走ること自体が認められているのであって、歩道での走り方まで自由になるわけではありません。歩道を走る場合でも、歩行者優先を守り、徐行することが義務付けられています。歩行者の通行を妨げるようなスピードで走れば、それは青切符の対象になります。
つまり「70歳以上は歩道を走れる」という例外は存在しますが、「70歳以上は何をしてもよい」ということとは全く別の話です。
高齢者の自転車が「危険」とされる理由
実態として、高齢者の自転車走行は周囲から危険と感じられることが少なくありません。その背景には、いくつかの要因があります。
まず、反応速度や視野が年齢とともに低下するという身体的な変化があります。これは避けられないことですが、だからこそ「ルールをきちんと守った走り方」が一層重要になります。信号を守る、一時停止する、徐行する——こうした基本が安全の土台になります。
次に、交通ルールを「昔のまま」覚えている方が多い問題があります。自転車のルールはここ数年で大きく変わっており、「歩道を走るのが普通」「自転車は車道に出なくてよい」という昔の感覚のまま走り続けている高齢者が多いのが現状です。
警察庁の資料によると、自転車乗用中の死亡・重傷事故のうち、約4分の3に自転車側の法令違反が認められています。高齢者に限らず、自転車利用者全体のルール意識の低さが、深刻な事故を生み出しているといえます。
「罰金の対象か否か」より、「安全に走れているか」を問うべきです
「青切符を切られないならいい」という発想は、安全の観点から見て本末転倒です。反則金制度は、交通ルールを守ることへの意識を高めるための仕組みです。罰金を払わずに済むことが目的ではなく、事故を起こさないこと、巻き込まれないことが最大の目的です。
高齢者の自転車による歩行者への衝突事故では、歩行者が重傷を負うケースも起きています。被害者が後遺症を抱えた場合、加害者に多額の損害賠償が求められることもあります。「歳だから仕方ない」では済まない事態になる可能性があることを、高齢者本人はもちろん、その家族も理解しておく必要があります。
家族から伝えることが大切です
本人が「自分は大丈夫」と思っているほど、周囲からの言葉が届きにくくなります。しかし、自転車のルール改正という具体的な話題は、家族が安全について話し合うよい機会にもなります。
「2026年から自転車にも反則金が導入されたよ」「お父さん(お母さん)も対象になるから、一緒に確認しよう」という一言が、意識を変えるきっかけになるかもしれません。
青切符の制度内容を知っているかどうかではなく、今の自転車の走り方が本当に安全かどうかを、この機会に親子で確認してみてください。

