運転免許の自主返納が多い年齢は?

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高齢者の運転免許自主返納については、「何歳くらいで返納する人が多いのか」「みんなはいつ決断しているのか」が気になる方も多いでしょう。調査結果を見ると、自主返納が多くなる年齢には一定の傾向があり、その背景には生活環境や心理的な要因が深く関係していることが分かります。
自主返納が最も多いのは80歳前後
警察庁の調査によると、自主返納者の年齢構成で最も多いのは80~84歳の層です。次いで多いのが75~79歳で、85歳以上になると割合はさらに高まります。自主返納者の平均年齢は80.2歳となっており、多くの人が80歳前後を一つの節目として免許返納を考えている実態が読み取れます。
一方、運転を継続している人の平均年齢は78.7歳であり、80歳を超えると「続ける」より「やめる」選択に傾きやすくなることが数字からも見えてきます。
75歳を超えても多くの人が運転を続けている現実
同じ調査では、75歳以上でも運転を継続している人が非常に多いことも示されています。運転継続者の年齢構成を見ると、75~79歳が最も多く、80歳を過ぎても一定数が日常的に運転を続けています。
この結果から分かるのは、75歳という年齢だけで一律に返納を判断しているわけではなく、個々の生活状況や健康状態に応じて判断している人が多いということです。
自主返納前も「よく運転していた」人が多い
自主返納者の特徴として注目したいのが、返納前の運転頻度です。調査によると、自主返納者の多くは、返納する直前まで月に1回以上、年齢が高い層では週に1回以上運転していた人が少なくありません。
特に85歳以上では、4割以上が週に1回以上運転していたと回答しています。これは「ほとんど運転しなくなったから返納した」というより、「必要性は感じていたが、それでも返納を選んだ」ケースが多いことを示しています。
自主返納をためらう最大の理由は生活の不便さ
運転継続者が自主返納をためらう理由として、最も多かったのは「車がないと生活が不便になること」です。これは約7割にのぼり、仕事や楽しみよりも、日常生活への影響が大きな不安要素であることが分かります。
一方で、実際に自主返納した人の中には「ためらう理由はなかった」と答えた人も多く、家族の勧めや運転への不安をきっかけに決断したケースが目立ちます。
地域によって返納の判断は大きく変わる
調査では、都市部と地方で自主返納への意識に違いがあることも明らかになっています。都市規模が小さい地域ほど自家用車への依存度が高く、運転頻度も高い傾向があります。そのため、地方では「自主返納を考えたことがない」と答える人の割合が高くなります。
逆に大都市では公共交通機関が整っているため、返納後の生活を想像しやすく、比較的早い段階で返納を決断しやすい環境にあると言えます。
返納を考えるタイミングは「年齢」より「生活の変化」
これらの結果から見えてくるのは、自主返納の決断は年齢そのものよりも、生活環境の変化や運転への自信の揺らぎが大きな要因になっているという点です。
通院の頻度が増えた、視力や判断力に不安を感じ始めた、家族から心配されるようになったといった変化が、80歳前後で重なりやすいことが、返納が増える年齢につながっていると考えられます。
家族と一緒に「返納後の暮らし」を考えることが大切
運転免許の自主返納は、単に免許を返すかどうかの問題ではありません。返納後の移動手段や買い物、通院の方法をどうするかまで含めて考える必要があります。
警察庁の調査でも、返納者・継続者ともに「交通手段に関する支援」や「公共交通の充実」を強く求めています。家族が年齢だけを理由に返納を迫るのではなく、返納後の生活を一緒に設計することが、安心して決断するための大切なポイントになるでしょう。


