バリアフリーリフォームの補助金まとめ|介護保険・国・自治体の制度を使って自己負担を減らす方法

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親の足腰が弱くなってきた、転倒が心配になってきた——そんなタイミングで検討が始まるのがバリアフリーリフォームです。手すりの設置やトイレの洋式化、浴室の段差解消といった工事は、転倒事故を防ぎ在宅での生活を長く続けるために大きな効果があります。
費用面で躊躇している方に知っておいていただきたいのが、バリアフリーリフォームには複数の補助金・助成制度があるという点です。介護保険・国の補助事業・自治体の独自制度・税制優遇を組み合わせることで、自己負担を大幅に抑えられる場合があります。この記事ではそれぞれの制度の概要と申請の流れをまとめて解説します。
利用できる補助金制度の全体像
| 制度の種類 | 補助の上限・内容 | 対象者 |
|---|---|---|
| 介護保険の住宅改修費 | 上限20万円(自己負担1〜3割) | 要支援1〜2・要介護1〜5の認定を受けた方 |
| 国の補助事業(みらいエコ住宅2026事業など) | 数万〜100万円超(工事内容による) | 既存住宅に居住する方(条件あり) |
| 自治体独自の補助・助成制度 | 数万〜数十万円(自治体による) | 高齢者・障害者など(自治体により異なる) |
| 所得税の控除(リフォーム促進税制) | 工事費用の10%(限度額あり) | 一定の要件を満たす住宅のリフォームを行った方 |
| 固定資産税の減額 | 翌年度分の固定資産税を1/3減額 | 築10年以上・65歳以上または要介護認定者が居住する住宅 |
介護保険の住宅改修費(最も使いやすい制度)
バリアフリーリフォームの補助金として最も広く使われているのが、介護保険の「居宅介護住宅改修費」です。要支援1〜2または要介護1〜5の認定を受けており、自宅で生活している方が対象で、上限20万円までの工事に対して保険が適用されます。自己負担は介護保険の負担割合に応じて1〜3割となるため、1割負担の方であれば実質18万円までの工事がほぼ補助される計算です。
対象となる主な工事
| 工事の種類 | 具体的な内容 |
|---|---|
| 手すりの取り付け | 廊下・トイレ・浴室・玄関・階段などへの設置 |
| 段差の解消 | 敷居の撤去・スロープの設置・床のかさ上げなど |
| 床材の変更 | 滑り止め加工・滑りにくい床材への交換 |
| 扉の変更 | 開き戸から引き戸への変更・ドアノブの変更など |
| 洋式便器への変更 | 和式トイレから洋式トイレへの取り替え |
| 付帯工事 | 手すり設置のための壁補強など上記に伴う工事 |
上限の20万円に達するまでは複数回に分けて申請することが可能です。たとえば最初に手すり設置で13万5,000円を使った場合、残りの6万5,000円を別の改修工事に使うことができます。
申請の流れ
介護保険の住宅改修費は、工事を始める前に事前申請が必要です。工事が終わってから申請しても給付が受けられない場合があるため、必ず次の順番で進めます。
まず担当のケアマネジャーまたは地域包括支援センターに相談し、改修が必要な理由を記した書類(住宅改修が必要な理由書)を作成してもらいます。次に施工業者と打ち合わせて工事費の見積もりを取り、必要書類を揃えて市区町村の介護保険窓口に事前申請を行います。承認が下りてから工事を実施し、工事完了後に領収書などを添付して給付申請を行う流れです。
国の補助事業(みらいエコ住宅2026事業)
2026年現在、国が実施している住宅リフォームへの補助制度として「みらいエコ住宅2026事業」があります。手すりの設置や段差解消といった基本的なバリアフリー工事はもちろん、断熱・耐震改修と組み合わせた大規模リフォームまで幅広く対象となっており、補助額の目安は数十万円から100万円を超える場合もあります。
ただし本事業はリフォームを実施する登録事業者を通じた申請が必要で、手続きは基本的に施工業者が行います。対象工事の条件や補助額は工事内容によって異なるため、見積もりの段階で施工業者に「みらいエコ住宅2026事業の対象になるか」を確認するのが確実です。
自治体独自の補助・助成制度
国の制度とは別に、多くの市区町村が高齢者向けの住宅改修助成制度を独自に設けています。介護保険の対象にならない工事や、介護保険の上限を超えた部分に対して補助が受けられるケースもあります。
自治体によって対象工事・補助額・申請条件が大きく異なるため、お住まいの市区町村の福祉窓口または高齢者支援窓口に「バリアフリーリフォームの補助制度はあるか」と問い合わせることが最初のステップです。地域包括支援センターでも案内してもらえます。
税制優遇(所得税控除・固定資産税減額)
補助金ではありませんが、バリアフリーリフォームを行うと税金面での優遇を受けられる制度があります。
所得税の控除
バリアフリーリフォームを含む性能向上工事を実施した場合、工事完了日に属する1年間の所得税から工事費用の10%が控除されます。現金払いで行ったリフォームに適用でき、住宅ローン減税との併用はできません。確定申告の際に申請します。
固定資産税の減額
バリアフリーリフォームを行った工事完了の翌年度から、固定資産税が3分の1減額される制度があります。対象は築10年以上の住宅で、65歳以上または要介護認定者・障害者が居住している住宅です。工事完了後、市区町村窓口に申告書を提出することで適用されます。
補助金を最大限活用するためのポイント
複数の制度を組み合わせることで自己負担をより小さくできます。ただし制度によって併用できるものとできないものがあるため、事前に確認が必要です。
最も重要なのは、工事を始める前に相談・申請を済ませることです。特に介護保険の住宅改修費は事前申請が必須で、工事後に申請しても給付が受けられません。「工事が終わってから補助金を調べた」という失敗談は非常に多いため、リフォームを検討し始めた段階でケアマネジャーや市区町村窓口に相談することを強くおすすめします。
また、施工業者の選び方も重要です。バリアフリーリフォームの経験が豊富で、介護保険の申請手続きにも慣れている業者を選ぶと、書類作成などの負担が軽くなります。複数の業者から見積もりを取り、補助金制度への対応可否も含めて比較することをおすすめします。


